週末にやっと読み終わった本。
(って、薄い本なのに、読むのにどんだけ時間かかってんだよ・・って話だ)
ボスの机の上にいつもあり、わりといつでも参照しているっぽい、でも、ぱっと見「なめてんの?」的な挿絵とか入った、年代を感じさせるような本。
仕事なりプライベートなり、様々な局面で問題解決の必要性にせまられることがあるけど、「これを解決しなくちゃ」「これが問題だよ」と思ったものは、実は本当の問題ではなかったりする。
そういうことを気づかせてくれる本。
本当の問題とは何か、実はそれって誰の問題なの?そもそも解決する必要があるの?といったことが、軽妙な語り口で、色々な物語の中で語られている。
ちなみに、この本のタイトルは、トンネルの標識をめぐるストーリーにちなんでいる。
トンネルに入る時には、事故を防ぐためライトをつけておく必要があり、トンネル入り口には「ライトをつけてください」という標識が掲げられた。しかし、トンネルを出たところには眺めのすばらしい場所があり、トンネルを出てもライトをつけたままのドライバーがそこで長時間休憩するうち、バッテリーがあがってしまうクルマが続出。そこで、トンネルを出る時には、ライトを消すような標識が必要と考えた。でも、トンネルを通るのが夜だった場合は、トンネルを出る時にライトを消されては困る・・・云々と、状況と人々の状態にごとに注意文を変えると、ものっすごい長い文章の標識となってしまい、ドライバーにとって危険。
そこで、誰の問題だろう?何を解決しなくてはいけないだろう?とよくよく考えてみると、実は、「ライトついてますか?」という一文で、ドライバーに「気づき」を与えられれば、全ての問題が解決できるのでは?
という話。
物語中には、
『問題とは、望まれた事柄と認識された事柄の相違である』
『問題によっては、それを認識することが一番むずかしいということもある』
といった、教訓というかエッセンスがちりばめられているので、そこだけさらーっと読むのでもいいかも。ちなみに、私が一番ピンときた教訓は
『結論に飛びついてはいけないが、自分の第一印象は無視するな』
問題解決者という意味でのデザイナーは読んでおいたら良さそう。
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